地球と宇宙の科学
HOMEブログ本館東京を描く美術批評動物写真集フランス文学日本文化プロフィールBBS

太陽の活動が極大期を迎える



今年(2011年)は、太陽の活動にとって、新たな極大期に向けての転換点の年となりそうだ。今後太陽の活動は活発化し、2013年の5月頃にピークを迎えると、米海洋大気局(NOAA)宇宙天気予報センターのJoe Kunches氏は予想する。

太陽はほぼ11年サイクルで活発な時期と不活発な時期を交互に繰り返している。最新のサイクルは1996年に始まり、15年近く続いてきたわけだが、そのサイクルが終わり、今年以降活発なサイクルに入るというのだ。

太陽の活動が活発化すると、太陽フレアとよばれる爆発現象が起こり、電磁放射やコロナ質量放出による地球への影響が懸念される。

電磁放射による磁器の嵐によって、地球上では低緯度でもオーロラが発生したり、広範な範囲で停電が起こったりする。また太陽嵐の余波が地球に押し寄せ、その通り道の上にある人工衛星が破壊されたりする可能性もある。この結果、通信システムを始め、衛星に頼っているさまざまなシステムがダウンする可能性もある。

前回の活発時期についていうと、1989年におきた太陽フレアの影響で、カナダの水力発電所が深刻なダメージを受け、9時間にわたって停電、600万人が影響を受けた。

観測史上もっとも大規模な太陽フレアは1859年におきた。その際には熱帯地方でもオーロラが見られたという。

今回のサイクルでは、どのような活動が起き、それが地球の営みにどのような影響を及ぼすか、専門家たちは精細な予測をしているようだ。(上の写真はNASA提供)







HOME太陽系次へ 






作者:壺齋散人(引地博信) All Rights Reserved (C) 2012
このサイトは、作者のブログ「壺齋閑話」の一部を編集したものである