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フランスが打ち上げた宇宙探査衛星コロー Corot Satellite が、地球と同じように表面が岩で覆われた惑星の映像を届けてきた。(上の写真 AP提供) Corot-7b と名づけられたこの惑星は、地球から500光年離れたところにある天体一角獣座の中にある。映像(写真手前)からわかるように、表面はごつごつとした岩からなっており、その点ではよく地球と似ている。これまで発見された数百の惑星は殆どが木星や土製と同じくガス状を呈していると思われるから、このように地球と同様岩でできた惑星の発見は画期的なものだ。 だがこの星に生命が宿っている可能性はゼロに近いと観測チームは診ている。この星は親星から2500万キロ離れた軌道を回っており、たった20時間で一周する。なんと時速456キロで飛び回っているというから、円運動をする超特急といったところだ。 太陽系で最も内側にある惑星は水星だ。水星は地球に比べあまりにも高温なため、生命が宿るには適さないといわれている。その水星は88日かけて太陽の周りを一周する。ところがこの星は23倍も親星に近い。そのため水星よりはるかにすさまじい温度にさらされている。親星に向いた部分は2,000℃の超高温、反対側の温度は逆に−200度℃の超低温だ。地球と違って自転しないからかもしれない。 これではダンテの地獄と同じで、とても生命はすめないだろうと、研究チームのチーフ、クロ博士 Dr Queloz はいっている。 先稿でも書いたように、惑星に生命が宿ることを可能にする条件は、地球と同じように岩状であること、親星から適度に離れた軌道を回ることで表面が生命に適した温度に保たれていること、この二点だ。これまでこの二つの条件を同時に満たした惑星は発見されていない。 だが太陽系以外の惑星のシステムが発見されるようになったのは今世紀に入ってからであり、その数はまだ数百単位だ。今後探査技術の進展につれて、惑星の発見にも加速がかかり、その中から地球と同じような条件を満たした惑星が発見されるだろうことは、大いに考えられる。 アメリカの宇宙研究者アラン・ボス氏は、我々の住んでいる宇宙は以外に混雑していることを知るべきであるといっている。 |
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