地球と宇宙の科学
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観測史上最古の銀河:ビッグバン直後の133億年前



NASAの天文学研究チームが、ハッブル宇宙望遠鏡のもたらしたデータをもとに、観測史上最古の銀河を観測したそうだ。7つあるそれらの銀河のうち、最も古いものは、今から133億年前、ビッグバンから3億8000万年後にできたと考えられる。残りの6つも、ビッグバン後6億年までの間にできたと考えられるという。

研究チームは、ハッブルに搭載されていた広視野カメラがとらえた赤外線波長を特殊フィルターで分析し、波長の色をもとに、地球からの距離を割り出したという。

研究チームの指導者カリフォルニア工科大学のリチャード・エリス教授によれば、この最古の銀河は短期間にできたわけではなく、数億年かけてできたそうだ。とすれば、ビッグバン直後から形成過程が始まっていたということを暗示している。

当時の宇宙のサイズは、現在の宇宙に比較して7パーセント程度の大きさしかなく、したがって非常に密度が濃かった(ハーバード大学のローブ教授によれば1000倍)。これら7つの銀河を調べることで、誕生直後の宇宙の様子が、明らかになってくると期待される。(写真はNASAから)

(参考)Hubble Discovers Oldest Known Galaxy Formed 380 million years after the Big Bang, primitive galaxy's light just now reaching Earth.:National Geographic







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作者:壺齋散人(引地博信) All Rights Reserved (C) 2012
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