地球と宇宙の科学
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ロシアに落ちたのは小惑星だった



昨日(2月14日)ロシア中部チェリャビンスク付近に落ちた隕石は実は小惑星だった。NASAの分析によれば、この小惑星は直径が17メートル、重さが約1万トンあった。これだけ大きいから破壊力も相当なもので、地上20キロメートルで爆発した時点では、広島型原発の30倍に相当する500キロトンのエネルギー量を持っていたらしい。このエネルギーによって巨大な衝撃波が発生し、それが広範囲にわたる被害をもたらした。人的被害は千数百人規模に達するという。

この小惑星は、火星と木星の間にある小惑星帯から飛来したと考えられるが、今日地球にニアミスした小惑星と比べ規模が小さいことから、事前に動きを把捉するのは非常に困難だと専門家はいっている。直径が50メートルほどもあれば、太陽の光を反射し、明るくなるところを把捉できるが、それ以下の大きさでは手掛かりを残さないので、不意を襲われるような形になるわけだ。

小惑星の爆発とみられる現象は1908年のロシアでも観察されている。この際には巨大爆発が観察されたあと、シベリアの森林が2000平方キロ以上もなぎ倒されたという。破壊力は今回以上に強かったらしいが、なにしろデータの記録状態が良くないので、詳しいことまでは分からないということらしい。(写真は1908年の空中爆発によってなぎ倒されたシベリアの森林)







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作者:壺齋散人(引地博信) All Rights Reserved (C) 2012
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