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4年に1回うるう年がやってくることは子供の頃から知っていたが、うるう秒というものがあることは今まで知らなかった。というのも導入されたのが1972年と、比較的最近の事に属するからだろう。そのうるう秒だが、存続を巡って熱いやりとりが続けられているらしい。 うるう秒と云うのは、正確極まりない原子時計の理念的時刻と、地球の自転で決まる実際の時刻との差を調整するためのもので、数年に一度発生する1秒の狂いを、上乗せしたり削除したりするものだ。具体的には、1月1日か7月1日のどちらかを対象にして、8時59分59秒のあとに8時59分60秒をもうける、あるいは8時59分59秒そのものを削除する(以上日本時間)、というものだ。 今年はそのうるう秒の年にあたっていて、前回から3年半ぶりに、7月1日に挿入すると、年明け早々国際機関から発表された。 これに対して、うるう秒を廃止すべきだという意見が最近高まってきていた。調整のための作業に伴い、コンピュータ内部の誤作動のリスクが高まり、株の売買や電子認証のトラブルの原因となる、と云うのが主な理由だ。 一方、存続させるべきだと主張する人々は、その根拠として、地球の自転を無視する結果天体観測に不都合が生じる、うるう秒挿入のリスクよりズレに伴うリスクの方が大きい、という点をあげる。 日本やアメリカは廃止論に傾き、イギリスは存続させるべきだと主張する。 そもそも自然科学の成果はなるだけ現実世界のあり方に反映させることが望ましい。うるう秒の挿入で手間が増えることを理由にその廃止を考えるというのでは、了見がちょっと狭いのではないか。 |
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