地球と宇宙の科学
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日本の金星探査衛星「あかつき」H2Aロケットで打ち上げ



この日(5月21日)午前6時28分、日本発の金星探査衛星「あかつき」を搭載したH2Aロケットが、種子島の宇宙センターから打ち上げられた。たまたま出勤の準備をしていた筆者は、テレビの画面を通じて、その様子を実況で見ることが出来た。ロケットはその27分後に「あかつき」を無事分離したということだ。

先日悪天候で打ち上げを延期していた経緯があるので、満を持しての打ち上げだったようだ。もっとも日本のロケット打ち上げ技術はだいぶ進歩して、これで11回連続の成功だという。

あかつきは12月7日頃金星に到達し、5台のカメラで観測を開始する予定だ。金星を観測するための本格的な衛生はこれが世界で初めてとあって、日本は無論世界中から注目されている。

あかつきの主なミッションは金星の大気を観測することだ。金星は地球とは双子星といわれるほどよく似ているが、大気の成分、温度、気圧などのほか、超回転とよばれる風の動きをも観察する。金星の時点は地球に比べて非常に遅いに関わらず、なぜ風が高速で循環しているのか、その謎を探ろうというのだ。

上の表(JAXA提供)は、地球、金星、火星の三者を比較したものだ。金星が外見上地球に似ているに関わらず、重要な点で異なっていることがわかる。

自転周期は243日、公転周期は0.615年(つまり自転と公転とがほぼ同じ時間に相当する)、大気の成分はほとんどが二酸化炭素で、気圧は地球の90倍、地表の温度は460℃といった具合だ。







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作者:壺齋散人(引地博信) All Rights Reserved (C) 2012
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