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日本の小惑星探査機はやぶさが地球に持ち帰った小惑星「いとかわ」の微粒子状の構成物質、これを研究することにより、小惑星の謎の解明が進むだろうと期待されている。 いままでのところ、1500個に上る微粒子の大部分には、隕石と同じ成分コンドライトが含まれていることがわかった、コンドライトのうちでも、鉄分の割合が少ないLLコンドライトだ。 隕石は地球に突入するときに、大気との摩擦による熱で変性を起こすが、この物質は、そのような変性を被る前の隕石の原子の姿をとどめていると考えられる。 したがって、この物質を詳細に分析することで、小惑星やそれよりも小さな天体のそもそもの構成要素を明らかに出来ると期待される。 太陽系内部には無数の小惑星のあることがわかっている。直径一キロ以上のものだけでも100万個にのぼるといわれる。これらは太陽系が形成されたときに、惑星にならずに取り残された物質を起源としている。 いとかわは、じゃがいものような外見をしており、長さは535メートル、小惑星の中でも小ぶりのものだ。小惑星帯の比較的地球に近いエリアにあるが、それでも地球からの距離は3億キロもある。 いとかわも他の小惑星と同様に、宇宙塵や岩石が重力によって結合した結果できたものだと考えられる。大きな惑星と異なり、熱エネルギーによって物質が変性するプロセスを経ていないので、太陽系の原始の物質の特長をそのまま保持していると考えられる。(上の写真ははやぶさのカプセルを回収する研究員:JAXA提供) |
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