地球と宇宙の科学
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キャッツアイ星雲 NGC6543



キャッツアイ星雲(NGC6543)は、りゅう座にある惑星状星雲である。惑星状星雲というのは、恒星が寿命を迎えた後、超新星とならない場合にとる形の天体である。一定以上の質量の恒星は、寿命を終えると超新星爆発を起こすとされるが、質量の小さいなどの理由で超新星爆発を起こさないものは、赤色巨星となったあとに周囲に拡散していく。その際に放出された大量の物質が、白色矮星となった中心核の光に照らされて、まとまった天体として見える。

キャッツアイと呼ばれるこの天体は、複雑な形状をしているが、これは、数次にわたって継続的に放出された物質が、層をなして広がっているところを、中心核の光りに照らされて、このように見えるということだ。その形が、あたまも猫の目のようにみえることから、キャッツアイ星雲と名づけられた。

その存在は、1786年にウィリアム・ハーシェルによって発見され、1864年位ウィリアム・ハギンズによって惑星状星雲であることが確認された。それにしても複雑な形だ。物質の放散が波状的に起こったことを反映しているのだと考えられる。





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